面接の体験談を「喜怒哀楽」編に分けて記事にしていきます。
今回は、「楽」編になります。
読者の悩み
こういった疑問に答えます。
本記事の内容
この記事を書いている僕は、フリーランス歴8年ほど。
フリーランスでの仕事はすべてゲーム案件で、ソーシャルゲーム、コンシュマーゲーム、両方とも開発経験があります。
こういった僕が、分かりやすく解説していきます。
僕が、ソーシャルゲーム業界で働きはじめたのは2012年頃です。
その頃は、同業界はまさにバブル期で、ソーシャルゲームで起業した複数の会社が人材を積極採用していました。
ソーシャルゲーム市場
2012年頃は、1本約1000万円程度の少ない初期費用と運営費用で事業が出来ていました。
この程度の投資で、月に数千万円~数億円のグロスを稼ぐことが出来てしまっていた時代です。
当時の面接でも、ソーシャルゲーム市場について認知しているかいろいろ質問されました。僕は昔から全くゲームをやらないので、月の売上はいくらか?聞かれ、「1000万円位ですか?」と言ったら笑われたのを今でも覚えています。。。
ゲーム開発の経験がなくても、この頃はポテンシャル重視でした。
なので、ゲームが大好きで、ゲーム制作に熱い情熱や意欲がある方はよりマッチします。
コミュニケーションをとりながら作業を進められる方や、向上心があり、新しい技術への学習意欲がある方は、現場の風土になじみやすく、作業しやすい環境です。
面接官も若手主体
ベンチャー起業の多くが、積極的に若手をプロデューサーや各セクションのリーダーに起用します。
なので逆を言えば、業界の経験値はまだ浅く、面接の採用基準も個々の裁量次第だった気がします。
応募からの流れは、
な感じです。
面接結果
繰り返しますが、僕はゲームもしないし、業界の開発経験はゼロです。
書類審査では、ポートフォリオに大手企業の案件実績が多数載っていたこともあり、スキル問題なしと判断されてクリアできました。
面接では、ゲーム市場のことや当時流行っていた「怪盗ロワイヤル」のことをいろいろ質問されましたが、何ひとつ答えられなく撃沈でした。しかし、後日面接担当者から「良い人そうだったので」ということで、採用されました。
上記のとおり、この頃はスキルよりチームに馴染めるか?を重視していた感じですね。
ソシャゲバブル期の象徴がこれです。
カフェスペースが設置されているオフィスも多くて、本格的なコーヒーや軽食が購入でき、業務の合間の息抜きとしてや、ちょっとしたミーティングスペースとして利用されています。また、技術者向けの集中ルームや、ゲーム制作に関する様々な専門書・参考書などがそろったライブラリースペースもあります。
ある企業では、社内のドリンク自動販売機や、レッドブルまで無料で飲めました。
オフィスの雰囲気
プロデューサー、エンジニア、デザイナー等、プロジェクトのメンバーがコミュニケーションをとりやすくするためハニカム状のデスクを使用している企業もありました。
また、従業員同士の一層のコミュニケーションの活性化や、生産性の向上、業務効率化を図るためシャッフルランチというものもあります。
シャッフルランチとは、プロジェクト外のメンバーともコミュニケーションがとれるように、月に一回開催するランチ会ですね。もちろんランチ代は会社もちです。
下記をご覧ください。
ゲーム制作における企画から制作まで、プロジェクト全体の統括を行う最高責任者です。
企画段階では、ディレクターたちとアイディアを持ち寄り、ゲームのコンセプトやルールなどを決定します。
また、スタッフの選定から、予算・スケジュール管理、宣伝・販売計画まで、リリースに至るまでの管理・進行業務を担いますので作業量は多いです。
制作者とは別の立場で、出来上がったゲームをどう売り込んでいくかを考え、施策を実行します。ゲームが売れるか否かは、ゲームプロデューサーの手腕にかかっているといっても過言ではありません。
必要スキル
ゲームプロデューサーに必要とされるスキルは、今までにない新しいゲームを生み出すための豊かな発想力と、プロジェクトを円滑に進めていくための細やかなマネジメント能力です。
などが挙げられます。
また、売れるゲームを作るためには、市場のニーズや消費動向などを把握しておくことも重要です。
フリーランス(個人事業主)のゲームプロデューサーになるには、もともと所属していたゲーム開発会社などで、プロデューサーとして大きな実績を残していることが前提となります。もし未経験の状態からゲームプロデューサーになるなら、まずはゲーム開発会社に就職し、開発スタッフとして現場経験を積みながら、ゲームプロデューサーを目指してステップアップしていくことになるでしょう。
一般的には、ディレクターとして業務に携わった後にゲームプロデューサーになるケースが多いようです。
単価相場
40万円~60万円以上も狙えます。
ゲームプロデューサーの求人・案件は、他の職種と比べると少なくはありますが、常に一定数存在することが特徴です。
ソーシャルゲームなどでリリース後の運用経験がある方は、さらに単価アップが狙える可能性があります。
僕の知人にも高単価のゲームプロデューサーがいます。彼は都内だけに限らず、案件によっては国内いろいろな都市で仕事を楽しんでいます。スキルが高ければこういった働き方も出来ます。
ゲームプランナーといっても企画立案だけでなく、
上記のとおり、仕事内容は多岐に渡ります。
また、ゲーム市場の動向やユーザーニーズをはじめ、さまざまな角度から分析しヒットゲームを創りだす役割を担う職種です。
必要スキル
求められるスキルとして、プレゼンテーションの際に自身のアイデアや企画、提案を論理的に説明できる情報伝達力です。
特に、ゲームプランナーにとって最も重要なのは「ゲームが好き」「ゲームを作りたい」「ゲームの仕事がしたい」という熱意です。PCゲームやスマートフォンゲームなどゲーム業界の動向を追い続けることが、ユーザーのニーズにマッチしたヒットゲームを生み出す力となります。
また、ゲーム制作においてさまざまな人と関わることも多く、スムーズに業務を遂行するためのコミュニケーション能力と、スケジュール管理に必要な時間管理能力も求められます。
単価相場
25万円~60万円台。
上記は目安であり、実際はご自身の経験/スキルなどにより変動します。
有名タイトルの経験やプランナーを続けることが、単価アップに直結していきます。
上記のとおり、エンジニアといっても2種類に分かれますが、ここではフロントエンドエンジニアについて解説します。
フロントエンドエンジニア、マークアップエンジニア、HTMLコーダーと呼び方を区別している企業も多く、JavaScriptやCSSなどの要求される知識・スキルの幅などでそれぞれ異なります。
一般的に、フロントエンドエンジニアはマークアップエンジニア、HTMLコーダーより上位の職業と位置付けされています。
必要スキル
HTMLやCSSはもちろんのこと、JavaScriptの高いスキルが求められます。
なぜなら、バックエンドエンジニアとの変数の繋ぎこみなどの連携があるからです。
また、フロントエンジニアも、IllustratorやPhotoshopなどのデザイナーツールを扱うスキルも習得しておくことで、より多くの求人・案件に参画できるようになります。
要求されたことを理解し、問題の原因や改善案を提示するソリューション力も、フロントエンドエンジニアの仕事には必要なスキルです。
単価相場
40万円~70万円以上も狙えます。
近年はJavaScriptのフレームワークは、開発のスピード向上や効率化のために欠かせない存在です。
特に、3大JavaScriptフレームワーク(Angular、React、Vue)は高単価です。
これは、ゲーム業界だけでなくWebサービスでも人気のフレームワークなので、勉強して損は無いです。
デザイナーは、コンピュータと専門ソフトを用いて様々なグラフィックスを作成する職業です。
スマートフォンやパソコン向けのオンラインゲーム制作現場での需要が、特に高まっています。
スマートフォンの進歩が目まぐるしい現代では、デザイナーの求人・案件数も上昇すると考えられるため、同職種の将来性は高いです。
必要スキル
制作するグラフィックスには、大別すると2D、3Dとあり、その違いは制作物だけでなく、使用するソフトにも表れます。
上記のとおり、制作専門ソフトを自在に使いこなせるスキルが求められます。
単価相場
2D・3D問わず、コンシューマーゲームよりソーシャルゲーム関連の求人・案件の方が多いです。
ゲーム系2Dデザインの領域では様々な作業があり、キャラクターデザイン、背景、UI等多岐に渡りますので、自身のCGクリエイターとしてのスキルとマッチする仕事や案件選びが大切です。一方で、ゲーム系3Dデザイナーの間ではモデリング、モーション、CGエフェクト等の仕事を複数のクリエイターたちで分業体制をとり制作することが多いです。
ソーシャルゲームとコンシューマーゲーム、自身のスキルやキャリアプランに応じた案件の特性を理解しておく必要があります。
デジタル技術を駆使し、2Dまたは3Dで制作されたグラフィックに動きの表現を与えていく作業です。
キーフレームアニメーションやモーションキャプチャなど、様々な制作手法がありますが、グラフィックが醸し出すリアルな動きを追求する必要があり、イメージ力とそれを再現する技術力が問われます。
世の中の趣向や流行などもキャッチできるよう、常にアンテナを張ってくと良いでしょう。
必要スキル
大別すると2D、3Dとあり、その違いは制作物だけでなく、使用するソフトにも表れます。
上記のとおり、案件に参画するには、上記のような専門ソフトへの知識やスキルは必須です。
全体を通して、求人・案件の数は多くあるので、参画するチャンスも多いと言えます。
単価相場
単価は両方とも高めでですが、3Dの方がより高い専門性を求められることもあり、さらに単価が高まる傾向にあります。
ちなみに僕が担当したFlash案件は、50万円~60万円台ってところです。
新規制作中や運営中のテストを担当し、問題やバグの報告とその修正依頼を行い、開発チームからの修正が正しく反映されたことを確認する役割を担います。
また、近年では未経験エンジニアがデバックやQAを担当するケースもあります。
必要スキル
ゲーム開発の経験がなくても、ゲームが大好きで、ゲーム制作に熱い情熱や意欲がある方であれば採用されやすいです。
テスト自動化の設計・実装・運用を実際に経験しながら、ツールのスキルを上げていく感じになります。
単価相場
20万円~30万円台。
正直単価は安めです。
なので、とりあえずテスターとしてゲーム業界に入り、キャリアを積んでプランナーへ転向する人が多いです。
実際に、僕の知人にもテスターからプランナーへ転身して、見事に単価アップしました。
ゲーム業界の将来性は高いです。
しかし、ソーシャルゲームは厳しいです。
それは、以下のとおり。
以下深掘りします。
新規参入企業の増加
ソーシャルゲームへの参入業者数が倍増した。
app storeのゲームTOP300にランク入りしている業者数はここ2年で4倍。
市場の高止まり
ユーザー数が2年前をピークにほぼ伸びきってしまい、成長率は緩やかである。
バブル期に大量増殖した「カードバトル型」ソーシャルゲームがユーザーに飽きられるようになり、ヒットするには新しい企画が必要になってきている。
出せば売れる時代から質が求められる時代に
ソーシャルゲームに対してユーザーの目が肥えてきて、よりリッチで企画力のあるゲームが必要になってきている。
コンシューマのゲームメーカーが参入したことにより、コンシューマ水準のリッチで企画力の高いゲームが投入され、ヒットするゲームに必要な企画力・技術力・資本のハードルが上昇した。
開発費・広告費の増加
開発費や広告費が高騰し、中小のゲーム会社では競争が過酷になってしまった。
1作品あたりのゲームにかかるコストは今や5000万~1億円。開発期間は半年から9カ月近くかかるようになってしまった。広告宣伝費は、中小ゲーム会社の新作ゲームでも、投入時に数千万円とつぎ込むことが当たり前になった。
ゲーム業界は競争が激化しているため、昔よりは案件数は少なくなってきています。
昔は、コンシュマーゲームからソーシャルゲームへ人が流れましたが、僕の周りでは、またコンシュマーゲームへ人が流れています。
活躍し続けるにはスキルアップが欠かせないため、コンシュマーゲームで本格的にゲーム開発を経験するためです。
繰り返しですが、ゲーム業界自体は盛り上がっています。
「ソーシャル」ゲームかどうかはわかりませんが、ゲームの分野で何か新しく儲かるビジネスモデルが出てくるまでは、技術革新の動向を常に注視しておくことをおススメします。
今回は以上になります。
ゲーム業界の転職を成功させたい人は下記も読んでみてください。